今年の世界経済、5つの見所に注目

今年の世界経済、5つの見所に注目。

タグ:今年の世界経済 見所

発信時間:2019-01-05 09:45:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 今年の世界経済成長は、一部のアナリストが懸念しているように「鈍化」するのだろうか。次の5つの見所を通じ、今年の世界経済の動向を占うことができる。


 見所その一 中国のシグナルをどう読むか


 世界2位の経済国である中国の経済が、複雑で厳しい外部環境、経済成長鈍化の圧力のなか、健全な発展を維持できるかが注目されている。


 各分野の改革を掘り下げ、高水準の開放を促す。先ほど閉幕した中央経済工作会議は中国経済の方針を定め、経済の「安全係数」と「自信指数」をさらに高めるため力を入れた。市場に明確なシグナルを送り、中国の経済発展への自信を強めた。


 専門家は、中央経済工作会議は前向きで積極的な態度により経済成長鈍化の圧力に対応しているが、これは中国経済が世界経済においてより良く「安定装置」「バラスト」としての力を発揮することを促すと判断した。


 見所その二 米国経済はどうなるか


 データによると、昨年第3四半期より世界主要国の成長が鈍化傾向を示している。ドイツや日本のほか、経済が勢いよく成長しているように見える米国も、いつでも減速しうる状態にある。


 米連邦準備制度理事会(FRB)が昨年12月に発表した予想値によると、米国の2019年の経済成長率は2.3%に低下し、2018年を大きく下回る見通しだ。ゴールドマン・サックスのチーフエコノミストは、金融市場環境の引き締めと景気刺激策の効果の衰えは、米国経済の成長鈍化を促す主な要素になると話した。


 見所その三 欧州分裂はどう進むか


 欧州一体化が62年目を迎えるなか、かつての「3頭立て馬車」が泥沼に陥っている。英国のEU離脱が迫っており、フランスとドイツは国内の政治的な理由により、EUでリーダーシップを発揮し難い。今年はより多くの政治の不確実性が欧州一体化の試練となり、世界経済に直接的・間接的な衝撃をもたらす。


 欧州中央銀行は、2019年のユーロ圏の経済成長率を1.7%とし、従来の予想値から0.1ポイント引き下げた。欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁は、地政学的要素、保護主義の脅威、新興市場の脆弱性、金融市場の変動と関連する不確実性が残り、ユーロ圏の経済成長が鈍化に転じつつあると表明した。


 見所その四 経済摩擦はどう変化するか


 昨年より世界的な経済・貿易摩擦が急増し、政策のリスクが再び拡大している。ルールに基づく多国間貿易体制が弱まり、世界経済が直面する主な脅威の一つになっている。経済・貿易摩擦がひとたびエスカレートすれば、今年の世界経済に重大な衝撃をもたらすと分析されている。


 国際通貨基金(IMF)は、貿易の緊張情勢の激化、それに伴う政策の不確実性の拡大は、商業・金融市場のムードを損ね、金融市場の変動を引き起こし、かつ貿易・投資の減速を促すと警鐘を鳴らした。貿易障壁の増加は世界のサプライチェーンを損ね、新技術の伝播を妨げ、最終的に世界の生産性を下げ福祉を悪化させる。


 見所その五 債務リスクをいかに解消するか


 IMFが昨年10月に発表した「財政モニター」報告書によると、世界の銀行業を除く公共・民間部門の債務総額が182兆ドルに達し、2007年の1.5倍にのぼった。同時に40%以上の低所得経済国が債務リスクに直面している。


 これほど巨額の負債により、市場と企業は金融環境引き締めの影響を受けやすくなる。事実上、先進国の金融政策正常化に適応する過程において、新興国・発展途上国は強い圧力を感じている。この過程が急に加速されれば、さらに大きな問題が生じうる。


 専門家は、債務リスクを効果的に解消できるかは、世界経済が安定を維持できるかの重要な要素の一つになると指摘した。大規模な債務不履行が生じれば、消費と投資が萎縮するだけでなく景気低迷につながり、さらには世界金融危機が発生する可能性もある。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年1月5日

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