2018年は中国の高速鉄道が急速に発展した年でもあった。営業距離は昨年末時点で2万9000キロと世界全体の3分の2を上回るまでになり、世界最長の営業距離と世界最大の輸送密度、世界一複雑な運行ネットワークを誇る国となった。
■全国各地が「鉄道時代」入り
2018年12月29日、北京と黒竜江省ハルビンを結ぶ「京哈高速鉄道」のうち、河北省承徳から遼寧省瀋陽までの区間が開通。遼寧省新民と内モンゴル自治区通遼を結ぶ「新通高速鉄道」もこの日、開通した。これにより沿線の河北省承徳市と遼寧省阜新市、朝陽市、内モンゴル自治区通遼市は市内に路線が通ることとなった。
「京哈高速鉄道」の承徳~瀋陽区間と「新通高速鉄道」は、昨年末に開通した10路線のうちの2路線だ。昨年末の12月25日から31日までの1週間に10もの路線が相次いで開通し、高速鉄道の営業距離は約2500キロ延びた。
この10路線は「京哈高速鉄道」と「新通高速鉄道」のほか、黒竜江省のハルビンと牡丹江を結ぶ「哈牡高速鉄道」、山東省済南と青島を結ぶ「済青高速鉄道」、山東省青島と江蘇省塩城を結ぶ「青塩鉄道」、浙江省杭州と安徽省黄山までの区間を結ぶ「杭黄高速鉄道」、福建省南平と竜岩を結ぶ「南竜鉄道」、湖南省懐化と衡陽を結ぶ「懐衡鉄道」、貴州省銅仁と玉屏トン族自治県を結ぶ「銅玉鉄道」、四川省成都と雅安を結ぶ「成雅鉄道」だ。
新路線の開通に伴い、阜新、朝陽、承徳、通遼、牡丹江、日照、連雲港、塩城、雅安、麗江など多くの都市が「鉄道時代」を迎え、輸送能力が一段と向上することとなった。
『中長期鉄道網計画』によると、2020年までに中国の鉄道網の総延長距離は15万キロに、うち高速鉄道は3万キロに達する。「八縦八横」と呼ばれる幹線に地域路線が繋がり、都市間輸送を担う都市間鉄道が張り巡らされ、先進的な高速鉄道網が構築される見通しだ。