近年、スマートテレビの人気が高まり、消費者に新たな使用体験をもたらした。テレビを見る・使う・遊ぶことが多くの家庭の日常的な娯楽のスタイルとなった。従来型のブラウン管テレビから液晶パネルテレビ、現在の人工知能(AI)テレビに至るまで、「お茶の間経済」が盛り上がりを見せているが、この一連のテレビ画面の移り変わりが示しているのは正に科学技術の進歩と消費の高度化だ。
中国のテレビ市場はすでに飽和状態で、ここ2年のテレビ産業の動向は必ずしも楽観できるものではない。家電市場調査会社の中怡康時代市場研究有限公司のまとめでは、中国のテレビ保有台数は現時点で5億5千万台、うち1億台がブラウン管テレビ、2億2千万台が非スマート液晶テレビ、2億3千万台がスマート液晶テレビで、スマート液晶テレビが市場の主流になりつつある。
テレビ市場の成長が鈍化するなか、スマートテレビは製品高度化の流れに順応し、国内テレビメーカー大手の競争戦略の焦点となっている。海信電器(Hisense)はこのほど、同社インターネットテレビのアクティブユーザー数が4037万人に達し、うち3225万人が国内ユーザーだと発表した。TCLは、2018年のスマートテレビ販売台数が2118万2千台で、前年より40.3%増加したと発表した。
専門家によると、スマートテレビはすでにAIテレビまで進化しており、音声操作やHCI(人とコンピュータの相互作用)などが消費者にアピールする「セールスポイント」の1つとなっている。調査会社AVC(奥維雲網)のまとめでは、2018年1-9月期のAIテレビの市場シェアは49.5%に達した。市場で販売されたテレビの2台のうち1台がAIテレビだということになる。