年末年始は2019年の経済情勢の予測と展望をめぐり多くの学術活動が行なわれたが、2019年の中国経済は引き続き健全な発展を維持するとの見方が大勢を占めた。2019年の中国経済は困難に直面する可能性もあるが、経済の安定的発展の原動力は依然強いと見られている。
ニューエコノミーが萌え出づるような成長の活力を示す見通しだ。人工知能に代表される革新的製品・5Gに代表される革新的インターネット技術・ニューメディアなどに代表される新興サービス産業が、中国の現時点におけるニューエコノミーの基本的枠組みだ。新たな製品や技術が新しい年に産業化が加速し、日増しに力強いけん引力を発揮するだろう。革新的な製品と技術は経済成長を後押しする重要な原動力となり、大きな経済体をも動かすことができる。1世紀前は、鉄道技術の普及により、世界経済が急速に発展し始めた。今日では、5G技術が注目を浴び、中国が世界をリードする状況となった。5GからIoT(モノのインターネット)まで、さらには自動車の自動運転、 IoE(全てのインターネット)まで、未知の空間が開かれ、想像もつかない新業態が生まれる見通しだ。
マクロ経済政策が中国の安定的な経済成長を後押しする力を発揮する見通しだ。まず、積極的な財政政策が効果を上げ、穏健な金融政策が実体経済をより強力に支える。例えば、個人所得税の減税政策は増収効果をもたらしただけでなく、ある程度消費の高度化を促す可能性がある。年初に中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率を1ポイント引き下げ、市場の流動性を合理的なゆとりある状態で維持する方針を示した。次に、投資を奨励する政策が新たな1年で効果を発揮すると期待される。中国の投資の伸びはここ数年で合理的な水準に回帰し、2019年は一連の投資奨励政策を受け回復の加速化が期待される。うち、中央予算内の投資規模が一段と増加し、多くの社会資本の投資を呼び込む見通しだ。地方政府の特別債券が建設中の多くの大型プロジェクトで使用される予定で、1件につき数十億から百億ドルに上る外資系プロジェクトが第1四半期に実施される計画だ。