中国物流購買連合会が6日発表した2019年3月のグローバル製造業購買担当者指数(PMI)は、前月比0.2ポイント上昇の51.7と小幅な改善がみられた。足元の世界経済が緩やかな回復基調にあることに変わりはないものの、指数は前年に比べ若干低下し、総じて緩やかな減速基調で推移していることがうかがえた。中国製造業PMIは大幅に回復し、前月比1.3ポイント上昇の50.5と、景気拡大と縮小の節目である50を再び上回った。
3月のアジア圏製造業PMIも再び50以上を回復し、緩やかな上昇基調がみられるなど、中国をはじめとする新興国市場の成長ポテンシャルは依然として高い。春節以降、中国市場は回復軌道に戻り、市場需要の増加や企業の生産拡大、購買・調達業務の活性化、原材料価格と製品価格の上昇がみられた。中小企業の生産・経営活動が改善し、新たな原動力は引き続き「穏中有進」(安定を保ちながら前進)の状態を維持している。第1四半期(1-3月)の製造業PMIの動きをみると、3月に入ってから中国市場ではプラス要因が顕在化し、経済基盤の安定化がうかがえる。
ユーロ圏製造業PMIは前月比0.5ポイント低下の49.9と、好不況の分かれ目となる50を割り込み、4カ月連続の前月割れとなった。一方、米製造業PMIは前月比0.6ポイント上昇の54.5と、伸びが若干加速した。米製造業は引き続き回復基調にあり、伸びは小幅に加速している。豪製造業PMIは前月比3ポイント低下の51と、2カ月連続での上昇に歯止めがかかった。製造業の伸びが前月に比べ若干鈍化していることがうかがえる。アフリカの製造業PMIは50.7と、前月比0.4ポイント低下した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4t月82日