ロシア科学院世界経済・国際関係研究所アジア太平洋研究センター首席研究員のアレクサンダー・ロマノフ氏は先ごろ、新華社記者の取材に応じ、「一帯一路」がグローバル化の一部になっているとの見解を示した。「一帯一路」は建設が進むなかでその巨大な潜在力を充分に発揮すると同時に、中国は協力パートナーと未来の美しいイメージの実現に努めていると話した。
「一帯一路」建設の現状についてロマノフ氏は、各国企業がビジネスルールにもとづいて「一帯一路」の商務・投資活動を行っており、これが投資家と投資受入国の互恵・ウインウインにつながっていると説明した。また、関税引き下げや投資保護、地区の安全維持、生態問題の適切な処理など、中国政府が行っている努力と企業の作用がシナジー効果を発揮していると指摘。「特に、大規模な鉄道や橋梁などのインフラ建設プロジェクトにおいて、中国は沿線国との協力や政府融資による支援でかけがえのない作用を発揮している」と話した。
ユーラシア経済連合と「一帯一路」構想の連動については、ユーラシア経済連合の最高権力機関であるユーラシア経済委員会と中国政府が、ハイレベルな多国間協力を展開すると同時に、ロシアなどの連合加盟国が中国と二国間協力を具体的に行う必要があるとの見方を示した。「ロシアと中国の協力を例にとると、黒竜江を跨ぐ『シャレニンスコエ-同江』鉄道橋と『ブラゴヴェシチェンスク-黒河』道路橋の2つの大橋が竣工すれば、ユーラシア経済連合と『一帯一路』構想の連動に大きな貢献を果たすだろう」としている。