中国の大規模全自動高精度地図技術がブレークスルーを果たした。寛凳科技は先ごろ開催された発表会で、自動運転の技術蓄積につながる大規模ネットワーキングや自動処理、地図採集などの先端技術をみせた。
地図は人類文明の座標だ。科学技術の進歩に伴って、地図は新たな役割を与えられてきた。自動運転技術が出る前は、電子ナビゲーション地図の使用者は車のオーナーだったが、自動運転のもとでは、高精度地図の使用者は自動運転システムを搭載するクルマそのものとなる。自動運転の安全性と信頼性を確保するため、道路状況の許容誤差をセンチメートル単位に抑えることが求められる。高精度地図は、自動運転自動車の大脳として、正確な方向に導く役割を果たす。
寛凳科技は2019年1月、「ナビゲーション電子地図一級資格」を取得。技術研究開発において、人工知能を使った地図データ収集とデータ分析を行い、精度が高く要素が豊富な高精度地図の自動作成を可能とし、大規模ネットワーキングも実現した。
複雑なインターチェンジやGPS信号の届かない超長距離トンネルでも、寛凳科技の自動化技術を使うと、道路灯や道路標識などのインフラに加えて道路上の破線まで自動で作成できる。このような豊富な道路情報があれな、自動運転車両は「世界最長」秦岭終南山トンネルのなかでも安全なドライブが可能だ。
専門家は、5Gの到来も自動運転の実現を後押しし、5Gが自動運転の通信ネットワークに対する「広帯域、低遅延、高信頼」という重要な要求を解決できるとの見方を示す。「5G+高精度地図技術」の融合が進めば、自動運転の産業化も加速する見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月13日