このように都会ではコーヒーショップはもはや無くてはならないものになっている。ショッピングモールの場合、コーヒーショップの顧客獲得コストは非常に低く、コーヒーでも飲もうかという客がモール巡りをしてくれる。こうした潜在的消費者のモール滞在時間は若干ながら長くなり、購買意欲も上昇するわけで、モールの運営側はテナント料を若干値下げしてでも、様々なブランドのコーヒーチェーンを入居させて、施設全体の来店客数の増加を図りたいと考えるのだ。
このほか、ローカルチェーンがコーヒーの売り上げだけに頼っているのに対し、世界展開するコーヒーチェーンの場合、派生需要にも目を付け、スイーツやサラダ、軽食をなど提供していることも挙げられる。コーヒー豆やドリップ用品のほかにも、工夫を凝らした様々なアイテムを取り扱っており、こうした商品が売り上げに大きく貢献している。つい最近では、猫の手に桜の花びらをあしらった「猫の手グラス」が品薄になるほど人気を呼んだ。
では、経営が上手くいっているローカルチェーンはどうかというと、書店やサロンなどを併設し、消費者に様々なサービスや消費体験を提供しているケースが多い。こうした成功例は他のコーヒーチェーンにとっても参考になるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月13日