中国外為取引センターが5月8日に発表した対米ドル人民元基準値は、6.7596に18bp(ベーシスポイント)元高となった。7日の基準値は6.7614で、前営業日に比べ270bp元安だった。基準値が6.76台に元安となったのは今年2月19日以来となる。
特に、5月6日の外国為替市場で、寄付後にオンショアとオフショアの対米ドル人民元レートは600bp超の元安が進み、オフショア人民元は一時6.8台まで元安となったが、その後どちらも小幅に値を戻した。
外国為替取引関係者は、現在の人民元レートの変動について、ファンダメンタルズとニュースの影響を大きく受けているとの見方を示す。興業研究は、ドルインデックスが強含みの水準に戻ったこととリスクマインドの変化が、人民元に対する段階的な米ドル高の余地を切り開いたと分析。人民元レートのファンダメンタルズは2018年第3四半期よりも優れており、中国の経済指標を引き続き注視する必要があるとしている。
データによると、第1四半期の人民元レートは、世界の主要通貨のなかでも突出したパフォーマンスだった。第1四半期にドルインデックスは1.2%上昇、新興市場通貨指数は0.7%上昇したのに対し、対米ドル人民元基準値は1.9%元高となり、人民元は中国外匯交易センター通貨バスケットに対し1.9%上昇している。