経済 > かわいい商品、いかにして生産力を生むのか？
かわいい商品、いかにして生産力を生むのか？。
タグ：かわいい商品 名探偵ピカチュウ
映画館で最近最も人気のある作品の一つは、『名探偵ピカチュウ』だろう。このアニメ映画は上映11日で4億8000万元の興行成績を叩き出し、連日首位をキープしている。
多くのネットユーザーは、映画館を出た後に映画の中の具体的なシーンを忘れてしまうかもしれないが、探偵帽子をかぶったピカチュウが愛らしく目をくりくりさせる姿を忘れることはないと述べている。多くの人が鑑賞後に関連商品を購入し、かわいいキャラクターのため喜んでお金を払っている。
「かわいい経済」は近年、売り場とショッピングセンターで幅を利かせている。携帯電話のケース、お菓子の包装、さらには日用品など、多くのブランドが人目を引きやすいかわいいデザインを採用している。消費者の購入意欲を掻き立て、消費行為に影響を及ぼす。さらには一部都市も観光PRにキャラクターを採用している。
文化・創意分野に近年力を入れ続けている故宮では、「かわいい」と若年化が特徴的な動きとなっている。「かわいい雍正」「ピースサインの康煕」、「話ができる文化財」などにより、故宮は忠実なファンと多くの収入を手にしている。
関連資料によると、韓国のソーシャルアプリによるイメージキャラクター「LINE FRIENDS」は、スタンプだけでも1年で約2億7000万ドル稼ぐ。熊本県のゆるキャラのくまモンはその人気で熊本県の観光を盛り上げ、全世界の観光客を集めている。このかわいいクマは現地の名実相伴う「観光大使」になっている。
各大型ショッピングセンターでは、かわいらしいIPをテーマとする店、かわいらしい祝日を作るマーケティングにより、「かわいい経済」がショッピングセンターとコラボし、一つの産業・文化・マーケティングの流れを形成している。
かわいらしさにより商品に親しみやすいレッテルを貼ることができる。キャラクターには文字を遥かに上回る情報伝達能力がある。これは多くのブランドがかわいいキャラクターを採用し、消費者に自らの個性を伝えようとしている理由だ。
それでは店と企業はいかにして製品をかわいらしくさせる道を歩むべきだろうか。北京市商業経済学会の頼陽常務副主席は、次のような観点を示した。
まずは製品のデザイン理念の変化だ。多くの商品は消費者のSNSによって広く伝わる。商品がかわいらしく見えるかは、その商品のコストパフォーマンスよりも重要なことが多い。それからマーケティングもかわいらしさを利用しなければならない。割引やクーポン券といった従来のマーケティングは、すでに注目を集めにくくなっている。多くのショッピングセンターはIPシーン型体験ショッピングを打ち出している。一部のブランドは売り場をかわいらしくデザインし、消費者が自ら話題に参与できるようにしている。これは価格競争よりも効果的なことが多い。
「中国網日本語版（チャイナネット）」2019年5月22日
 |
|
 |
一覧同コラムの最新記事
