農業において、人工知能の動かす自動運転トラクターが、耕作漏れや二重耕作を回避する。医療では、ディープラーニング能力を持つ人工知能が、眼科医の初歩検査と診断補助を行う。特別支援教育では、スマート音声認識システムが教師の言葉を「手話+口の動き+字幕+教材」の複数情報に変換し、障害者学生が教育を受けられる機会を増やす。
「5G時代がいよいよやってくる。人工知能はすでにSF作品から現実になっている」。5月27日に貴陽州で開催された中国国際ビッグデータ産業博覧会「人工知能ハイエンド対話」で、陽光媒体集団董事長の楊瀾氏は記者に対し、人工知能が至る所に普及して人工知能に対する社会の理解が深まり、人工知能産業が実用的で商業ニーズに応えるものとなった上、応用の規範化と規模化も進んだと説明。国内ではトップダウン設計、技術キャッチアップ、応用の三つのレベルで、人工知能のブームが高みへ後押しされるとの見方を示した。
今回の対話に参加した中科技大学教授、中国工程院院士の李培根氏は、人工知能企業が融合と超越の思考を持って業界の境界を広げる必要があり、顧客体験の向上を目指し、顧客ニーズを先取りすることによって商機を見い出さなければならないと話した。
人工知能と人類の発展について華為公司副総裁、華為クラウド業務総裁の鄭葉来氏は、これまでは人工知能技術のハードルが高く、一般企業や消費者が遠くから眺めるしかなかったと指摘。今後は、人工知能が「神殿」を下り、ますます多くのシーンで応用されると予想した。「人工知能の最終目的は、『補助』であり、人類の『代替』ではない」としている。