新概念作文コンクールで1等賞、北京大卒、90後(1990年代生まれ)の起業リーダー、馬雲が学長を務める湖畔大学初の90後の卒業生、仮想通貨トロンの創業者……目もくらむような数々のキャリアをもつ孫宇晨氏に、このほど新たな肩書きが加わった。「3100万元(1元は約15.6円)払ってバフェット氏とランチを食べる権利を手に入れた男」だ。
「投資の神様」のウォーレン・バフェット氏とランチができる権利を競う第20回チャリティオークションが6月1日、456万7900ドルという破格の落札額で終了し、過去20年で最高の落札額になった。
米国東部標準時の3日、権利を落札した神秘的な人物が明らかになった。孫氏が自身の微博(ウェイボー)とツイッターで、過去最高の456万7888ドルで競り落としたことを明らかにしたのだ。
▽この中国の90後はどんな人物?
資料によると、1990年7月生まれの孫宇晨氏はトロンの創業者で、運営するSNSアプリケーション「陪我」は「90後のモバイルSNSの第三極」などと呼ばれる。個人の公式微博の情報によると、馬雲が学長を務める湖畔大学の第1期生、陪我の会長兼最高経営責任者(CEO)、微博が契約したセルフメディアとある。また2017年の米経済誌「フォーブス」が選んだ中国の30歳以下のエリート30人番付にも入っている。
創業したトロンはビットコインと同じく、ブロックチェーン技術をベースにした仮想商品(バーチャルグッズ)。4月29日には日本のソフトバンクグループの孫正義会長兼社長がビットコインに続いてトロンにも投資した。トロンはバージョンアップを経て、世界仮想通貨ランキングの6位に躍進し、時価総額は1千億元を超え、出金の効率はイーサリアムの400倍以上だ。
▽困ったバフェット氏
天井価格でバフェット氏とのランチを落札した時は、孫宇晨氏にとって人生で最高の瞬間だ。孫氏はブロックチェーン産業の著名人も招いてバフェット氏と交流を深め、ひいてはこのトップレベルの伝説の投資家にデジタル通貨への理解を深め親しみをもってもらいたいと考えている。
しかしバフェット氏のビットコイン嫌いは有名で、これまでもたびたび激しく攻撃してきた。