国産化粧品ブランドが市場の過半数のシェアを占めている。一部の老舗ブランドは業界を跨ぐコラボにより消費者のハートをつかんでいる。
1990年代生まれの魏欧さんは、黒竜江中医薬大学附属第一医院の見習い看護師だ。洗顔し、エッセンス、クリーム、日焼け止めを塗り、メイクする。これは彼女が毎朝外に出る前の日課だ。
魏さんの「ショッピングカート」をよく見ると、スキンケア類の多くが国産ブランドとなっている。「欧米や日韓のブランドを好んだ時期があった。ところが中国医薬の美容知識をつけるにつれ、化粧品購入の際には成分と効果を重視するようになった。『草本家消費』が私の肌質に合っている」
「美の消費」が成長著しく、中国はすでに世界2位の化粧品消費国になっている。国家統計局のデータによると、今年第1四半期の化粧品類の小売総額は10.9%増となり、2桁台の高い成長率を維持している。国産化粧品ブランドの質向上に伴い、一部の大衆的な国産ブランドが化粧品市場でシェアを大幅に上げている。
中国香料香精化粧品工業協会の陳少軍理事長は「改革開放から40年に渡り、化粧品業界は年平均で2桁台の成長率を維持しており、成長目覚ましい業界の潜在力を十分に示している」と話した。
国産化粧品の販売が急増している。百雀羚は3年連続でネット通販の販促キャンペーン「ダブル11」にて、3年連続で化粧品類の売上ナンバーワンになっている。昨年のダブル11の売上は2億9400万元。今年の上半期を締めくくる販促キャンペーン「6.18」において、多くの国産化粧品ブランドが天猫(Tmall)で新商品を発売し、上半期の最も重要な販売増のチャンスをつかんだ。その中にはオンラインで生まれ、ECサイトで成長した多くの新鋭ブランドが存在する。
国産化粧品は種類が多元化している。美加浄は大白兔とコラボしミルクキャンディ味のリップクリームを発売した。六神はRIOとコラボしオーデコロン風味のカクテルを発売した。百雀羚は故宮とコラボし中国風限定化粧品ギフトボックスを発売した。国産化粧品老舗ブランドは業界を跨ぐコラボにより、多くの消費者のハートをつかんでいる。
テンセントが5月に発表した2019年版の「国産化粧品観察報告書」によると、国産化粧品ブランドの市場シェアはすでに56%に達している。消費者の購入意欲を見ると、国産化粧品ブランドを購入するは42%に、国産化粧品を今後も購入するは90%に達している。
上海百雀羚集団市場部の責任者である費琪文氏は「当社は近年、消費者が海外ブランドから国産品に移っているのを実感している。国内企業が研究開発と品質への重視を強めており、国内企業も中国人消費者の需要をよく理解している。中国文化が感じられる商品は消費者の心を打ちやすい」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月23日