「ネガティブリストは再び『引き算」を行い、参入の短縮を図る」。李俊氏は、中国の製造業の開放度がすでに高く、拡大の余地が小さいため、今回の開放がサービス業に集中して進められるとみている。
李俊氏は、自由貿易試験区ネガティブリストの開放措置として昨年行われた付加価値通信や文化など重要分野の開放試験が、全国に広がる可能性が高いとの見方を示す。なかでも、文化娯楽分野において、自由貿易試験区ではすでに興行プロモーター機関の外資持株規制が撤廃され、投資が禁止されていた文芸パフォーマンス団体は、中国側による支配会社の設立が可能となる。付加価値通信では、上海貿易試験区の試験区域28.8㎢で実施されていた開放措置が、全ての自由貿易試験区に拡大される。
外資の要望が強い金融分野の開放については、2018年の全国版と自由貿易試験区版の外商投資参入ネガティブリストで、持株比率規制が大幅に緩和され、開放のスケジュールも明確に示された。「このプロセスは順を追って進められ、今年は一層踏み込んだ開放措置が打ち出される見通し」と李俊氏は話した。