中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流・購買連合会(CFLP)が6月30日発表した2019年6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比横ばいの49.4だった。景気判断の節目となる50を2カ月連続で割り込んだ。非製造業商務活動指数(PMI)は54.2と前月から1ポイント低下したが、6カ月連続で54.0を上回り、景気拡大を示す水準で推移した。
今年上半期(1~6月)の製造業PMIの推移をみると、50を割り込んだ月は4回あり、上半期の平均は49.7と、前年の同じ時期を1.6ポイント下回る水準だった。景気が縮小しており、製造業に下押し圧力がかかっていることがうかがえる結果となった。
中国物流情報センターのアナリスト、文韜氏は、「製造業PMIは依然50を割り込んでいるものの、構成項目別では、需給とも下げ幅は前月より若干縮小、企業の生産活動は拡大している」として、中国経済の安定を支える基盤になっているとの見方を示した。
下半期の見通しについては、上半期の景気の上向きが引き続き、設備製造、ハイテク、消費財などの業界はいずれも安定した成長を維持するとの見方を示した。また、マクロ政策面での反循環的な(カウンターシクリカル)調節が強化されると指摘。減税・費用軽減や投資の安定、金融の安定といった一連の政策効果が引き続き鮮明に表れるほか、構造調整や効率向上、成長促進などを強く支えるだろうと指摘した。