「夜間経済」が中国発展の新たな原動力に

「夜間経済」が中国発展の新たな原動力に。

タグ:夜間経済 中国発展

発信時間:2019-07-28 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 ライトアップショー、音楽の祭典、1万人が見物する演芸、花車の定期市、生ビールや名物グルメ、賑やかな観光・ショッピング・娯楽など。夏の夜、天津市の五大道にある民園広場は非常に賑やかで、市民の娯楽スポットとなり、業者にも利益を増やすチャンスを与えている。夜中になり、広場の近くにあるスイーツ店は閉まっているが、明かりがついているため、多くの人が訪れる。接客員の瀋玉鑫さんは、夜市ができてから、1日の来店客は2万組以上になり、以前よりかなり増加したと話す。

 

 近代史上の五大道はイギリス租界にあり、かつては中国の都市で夜間照明が最も完備されたブロックの1つだった。100年以上が経った今、天津市級夜間経済モデル区として、五大道夜市の訪問者数はオープンから2カ月で延べ90万人を超え、総売上高は前年同期比で40%以上増加した。光と影が幻想的に変化する中で、雰囲気が一変し、都市の夜景は美しく魅惑的になった。

 

 「夜間経済」は中国のホットワードとなっている。昨年末以降、天津、上海、北京などの大都市は夜間経済の発展を支援する措置を次々と打ち出している。中央党学校(国家行政学院)経済学部の王小広副主任は、「夜間経済は都市を活性化し、中国の発展を牽引する新たな原動力になっている」と話す。

 

 国家統計局が15日に発表した統計によると、今年上半期の中国のGDP成長率は6.3%で、うち消費の寄与度は60%を超え、引き続き経済成長を牽引する最大の原動力になっている。中でも夜間消費は重要で巨大な潜在力があり、地方政府からも重視されつつある。

 

 夜間経済は1970年代にイギリスが都市中心部の夜間の「空き巣」現象を改善するために打ち出した経済用語であり、通常は夜6時から翌朝6時の間に行われる経済文化活動を指し、ショッピング、飲食、観光、学習、娯楽、レジャーなどを含む。中国の夜間経済は90年台初めにスタートし、当時は飲食を中心とする「夜市」だった。近年、経済・社会の急発展に伴い、ナイトライフが充実化し、夜間消費ニーズも高まっている。

 

 中国旅行研究院の戴斌院長は、上海の夜間社会商品小売総額は昼間の半分に迫っていると話す。同院が調査した657社の旅行会社のうち、80%が「夜間観光への投資を増やしたい」と考えている。中国旅行研究院と銀聯商務連合実験室の統計によると、2019年のメーデー連休の夜間消費額は全日の29.92%を占めた。中国の夜間経済発展に対して、人民は期待し、企業は行動力があり、政府も積極的になっている。

 

 王小広氏は、「中国の都市は過去数十年で急速に拡張したが、不動産価格が高い、通勤時間が長い、インターネットが便利などの要因により、旧市街は夕方以降は人気と活力がないという状況に直面している。人を引きつけ、繋ぎ止め、都市発展の「再中心化」を実現するには、サプライサイドから力を注ぎ、制度と政策を制定し、サービスの質を向上させる必要がある」との見解を示した。


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