リストラの長期化について、全米自動車労働組合とゼネラル・モーターズはいまだに明確な時期を提示していない。しかし、米国メディアと経済学者は、ストライキが2週間以上続けば、米国の自動車産業チェーンに大きく影響し、米国経済全体に脅威が及ぶとの見解を示している。
労働組合が15日にストライキを発表して以降、ゼネラル・モーターズの株価は今週に入って約4%下落した。17日の寄り値は1株37.20ドルで、ほぼ維持している。フォード・モーター北米支社の元従業員は、「ストライキがすぐに解決されれば影響はごくわずかだが、ストライキは初めてのことではない。ストライキが長期化すれば、ゼネラル・モーターズの利益状況に影響が及ぶ」と話した。
バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのアナリストのマーフィー氏は、「消費者はすぐには影響を感じない。ゼネラル・モーターズの販売代理店には約83日分の供給を維持できる在庫がある」との見解を示した。また、彼は投資家に提供した報告に、「しかし、ストライキが1週間以上続けば、供給不足になる可能性がある」と記した。
別の業界関係者は、大規模なストライキはゼネラル・モーターズの収入にすぐにダメージを与えるとし、1日の損失額は1億ドルに達すると予想。そのほかに、2億ドルの損失という脅威的な予想をした米国メディアもある。UBSグループのアナリストのコリン・ランゲン氏は、ストライキが長期化すれば、ゼネラル・モーターズの第3四半期の1株あたり利益は約10セント減少し、中でもSUVとピックアップトラックの減産が大きく影響するとの見解を示した。
そのほか、生産停止により、同社の第3四半期の営業利益は今週末にも10分の1以上減少するが、ストライキが終われば、一部の生産損失を補える可能性がある。特筆すべきは、同社が第3四半期の営業利益を約35億ドルと予想した点である。
自動車業アナリストのリンジー氏は、自動車産業は寒い冬とグレードアップの転換点を迎え、向こう数年内に自動車販売台数は大きな圧力を受ける可能性があると話す。現在の市場環境を見ると、世界の自動車メーカーに波及するリストラブームは続くことが予想される。ゼネラル・モーターズを例に挙げると、2018年11月に発表した再編計画の一部において、同社は2020年末までに45億ドルのコストを削減し、複数の工場を閉鎖すると見通している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年9月19日