消費者1:面倒だし、安全ではない。顔を直接スキャンして支払われるため、毎日外を歩いているということは、歩くパスワードと同じではないか。
消費者2:顔認証決済を利用したことがあるが、QRコード決済を使うことが多い。指紋と比べて、顔のパーツを読み取るというのは技術的要素がないため、それほど安全だと思えない。
北京のあるデータ科学技術会社の張迎輝総裁は記者に対して、「顔認証決済はQRコード決済と比べると、携帯電話という媒質を使用しない点がメリットだが、媒質を使用しないということは、顔情報が漏れやすくなるということ。顔認証決済の基本的原理は端末が収集したデータをクラウド上の情報と照らし合わせ、情報の一致を確認してからロックを解除して顔認証決済を行うというもの。クラウド上のバイオデータバンクから情報が漏れたら、アカウントの安全に危険が及ぶため、個人情報漏洩に関して言えば顔認証決済の方がリスクが高い可能性がある」と述べた。
顔認証決済 業者の興味も薄くリスクを懸念
昨年末、支付宝は顔認証決済システム「蜻蜓」をリリースした。今年3月にはWeChatの顔認証決済システム「青蛙」が登場し、顔認証決済は大規模な応用段階に突入した。今年に入り、顔認証決済の普及は加速化している。大型スーパーやチェーン経営の飲食店以外に、中小規模の多くの業者も顔認証決済システム代理業者から導入を勧められている。張迎輝氏によると、今年、支付宝は100万台前後の顔認証決済システムを売り込む計画である。
張迎輝氏は、「会社の主要業務は顔認証決済技術の普及、端末機器の普及であり、全国の一線・二線都市に売り込む端末は1万5000台以上になる」と述べた。
そのほか、業者に設置を促すため、販売員は顔認証決済が一定額に達した場合、キャッシュバックし、売り込みの強化に伴い、設置コストも引き下げることを約束した。