23日間に国内外の2570万人の観光客を集め6日夜に閉幕した上海観光祭2019は、過去最高を記録した。
新中国成立70周年を祝うなか、9月14日に開幕した上海観光祭は国内外の観光客に「文化・観光の祭典」を提供した。主催者側の調べによると、1990年の第1回上海観光祭は国内外の50万人余の観光客を集めたが、今年は2570万人に達し、名実相伴う「全市カーニバル」となった。
注目すべきは、海外の多くの出演者と観光客を集める上海観光祭が、各国の人々が共に楽しみ、相互理解を深めるための「交流の場」になっていることだ。
チェコ、ドイツ、スロベニア、フランスなどの19カ国・地域の出演者は、観光祭の開幕パレードで素晴らしいショーを披露した。また一部のチームは上海の17カ所の公共の場で、ショーを70回余上演した。
上海市民の王欣さん(32)は「海外のチームは今年、各地の特色ある民俗の歌と踊りをもたらし、かつ『長江の歌』『上海灘』『私と私の祖国』など中国人がよく知るメロディーを奏でた。新中国成立70周年を祝うなか、これらのショーには親近感を覚えた」と述べた。
上海南西部の華漕鎮に引っ越した48歳のパキスタン人の家庭は、観光祭の有名イベント「国際家庭日」を体験した。「目移りするほどの各地の美食、楽しいコンサートなどの演目に、上海で学校に通っている2人の娘が胸を躍らせた」
業界関係者によると、30年に渡り上海観光祭の観光客数が増加し、世界各地から観光客が訪れるようになり、イベントがより豊富になった。これは中国の観光市場に生じている激変の縮図だ。
統計データによると、観光祭が創設されてから現在まで、外国人チームのメンバーとその家族ら3万人以上が、上演と観光のため上海を訪れている。上海市文化・観光局副局長の程梅紅氏は、「圧倒的多数のチームが自費で中国を訪れている。彼らが遠路はるばる訪れるのは、自国の魅力をアピールするためであり、また中国への理解を深めることに期待している」と述べた。上海財経大学商学院文化観光会展研究センター主任の何建民氏は「上海などの都市では30年前、入境客の多くが出張・投資目的だった。中国の開放拡大に伴い、個人の入境客が増えている。中国人の生活を体験し、中国文化を理解しようとしている人が中心的だ」と振り返った。
上海市文化・観光局の統計データによると、上海の昨年の入境客は893万7100人にのぼった。うちビジネス目的は34%、観光目的は20.4%、レジャー目的は17.7%。
業界内では、観光は経済情勢を最もスムーズに反映する業界の一つと分析されている。中国の観光市場が拡大を続けている根本的な理由は、中国の開放拡大、各国との発展チャンスの共有だ。これは沿線経済の繁栄と発展を促進している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年10月8日