2つ目は、劉副総理が発言の中で、中米通商協力について明確な意味づけをした点だ。「米中通商協力は世界の平和と安定、繁栄に関わるものだ」と述べたが、「平和」というこの2文字に注目したい。中米間の今回の通商協議が各方面の利益に及ぼす影響は極めて大きく、何か動きがあるたびに世界中に懸念や動揺が広がるのが現状だ。
「国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事が17日、2019年のIMF・世界銀行年次総会の開幕に合わせて行われた記者会見で、中米双方が貿易摩擦に関する協議を継続することは「非常に良い知らせ」であり、協議が進展すれば世界経済にもたらす負の影響は軽減されるだろう」と述べた。
平等と相互尊重の精神に基づいて、段階的合意に達するという期待は強まっているが、決して容易なことではない。特に米国の中には、この貿易摩擦が長引き中米が決裂するのを望んでいる者たちがおり、思うように事は運ばない。
こうしたことを踏まえ中国側は、「中米双方が互いに歩み寄り、平等と相互尊重の精神に基づいて、互いの核心的な懸案事項を解決するため、良好な環境づくりに努め、双方の共通の目標を実現する必要がある」との考えを明らかにしたのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年10月21日