規模と伸び率が安定して増加
規模と伸び率を見ると、中国の外資利用額は安定した増加を続けている。今年1~9月、中国に新規設立された外資系企業は3万871社、実質外資利用額は6832億1000万元で前年同期比6.5%増加した。
資金導入を見ると、主な外資導入先からの投資は安定している。日本、韓国、シンガポールからの投資額の前年同期比伸び率はそれぞれ4%、28.7%、27.8%、「一帯一路」沿線国、ASEANからの外資導入額の伸び率は14.9%と17.5%となっている。
地域別で見ると、東部、西部、自由貿易試験区の外資導入が安定して増加。東部と西部の実質外資利用額の伸び率はそれぞれ6.8%と10.8%、自由貿易試験区の実質外資利用額は988億4000万元で比率は4.5%。商務部研究院外国投資研究所の張菲副主任は、中西部地区のインフラ整備が進み、東部地区と段階的補完性と融合発展の形ができ、外資の産業チェーン、サプライチェーン、バリューチェーンの分布に巨大な余地が生まれたとの見解を示す。
国連貿易開発会議が発表した『2019年世界投資報告』によると、2018年、世界の海外直接投資は3年連続で減少し、1兆3000ドルとなった。2008年の世界金融危機行こうの最低水準となる。張菲氏は、「世界の貿易投資伸び率が鈍化する中、中国の外資利用額は喜ばしい成績をあげた」と述べた。
ハイテク産業の中国進出が加速
埃森哲(Accenture)中国デジタルイノベーションセンターが先日、上海で運営を開始した。同社が中国に設立した2つ目のイノベーションセンターである。中国国際経済交流センターのチーフ研究員の張燕生氏は、「中国は質の高い発展段階に突入し、産業構造と需要構造は絶えず合理化している。企業にとって、中国経済のモデル転換とグレードアップへの参与は逃してはならないチャンス」だと述べた。