市場で一時期人気を集めた仮想現実(VR)技術はここ数年、やや静かで控えめになっているような気がするが、近く脚光をあびる時期が訪れると予想される。10月19日から21日にかけて開かれる2019世界VR産業大会で、専門家は5GがVR産業の復興を後押しするとの見解を示した。
5GとVRは「天が作り出した組み合わせ」
「VR産業は復興期にあり、5G産業と合わさり、互いに促進し合う」。華為(ファーウェイ)輪番会長の郭平氏は大会で以下のように紹介した。2014年から16年はVR産業の市場育成期で、画像処理能力が向上した。2017年は産業低迷期、2018年から19年は産業復興期で、幅広い商品の応用が生まれる。出席した専門家は、5GとVRの関係を「天が作り出した組み合わせ」と称する。
中国電信江西公司の黄暁慶社長は、「今年は5G元年で、VR産業が育成期から急成長期に移行する年でもあり、5GとVRは双子のように寄り添う」と話す。黄暁慶氏によると、5Gは高速、低タイムラグ、大接続の3つの特徴を有する。5Gの通信速度は4Gの100倍の10GBに達し、端末間のタイムラグは20ミリ秒に縮小し、高速転送ニーズを満たすことができる。また、VRは5G発展の幅広い応用を支える。
騰訊の副総裁で華東本部の取締役の張立軍氏は、5Gのおかげで、VRはスマートフォンとテレビ以外の3つ目のディスプレイになる可能性があると話す。携帯電話やテレビと比べて、VRは視野が広くリアリティが高い。5G商用化の加速に伴い、チップ、ディスプレイ、アルゴリズムなどの技術が絶えず進歩し、VR産業はあらなた大流行を迎えるとみられる。