米労働省が14日発表した統計によると、11月9日の週の新規失業保険申請件数(季節調整後)は22万5000人で、前週に比べ1万4000人増えた。市場予想を上回り、6月22日の週以来の高水準となっている。
統計によると、11月2日の週までは変動が小さいなか、新規失業保険申請件数の4週平均値は21万7000人に1750人増えていた。新規失業保険申請件数の4週移動平均値は、週ごとの変動を打ち消し、就業市場のトレンドを反映するより正確な指標となる。また、11月2日の週の失業保険受給者総数は168万人に1万人減少した。
アナリストは、新規失業保険申請件数が増えたものの、就業市場のトレンドは変わっていないと分析する。企業の人材採用が昨年に比べ減速しているが、人員削減数が依然として低水準なため、米国の雇用市場が安定を保っており、これが米国経済のリセッションに対する金融市場の懸念を和らげていると指摘。就業市場の強いトレンドが国内消費を支えているとの見方を示した。米国の個人消費は経済総量に占める割合が約70%に達し、米国経済の動向を左右する大きな力となっている。
米FRBのパウエル議長は13日の議会公聴会で、米国の就業市場の強さが多くの個人と地域コミュニティに恩恵をもたらしていると話した。一方、新規就業者が昨年は大きく増えたが、今年に入ってから伸びが鈍化しており、今年の増加率はこれまでの水準を下回るとの見方を示した。なお、米国ではアフリカ系米国人とスペイン系米国人の失業率が白人とアジア系米国人を大きく上回っており、農村地区の就業率は都市部よりも低い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月19日