MSCIが11月26日にA株組み入れ比率を年内に「三段階」に分けて拡大する計画を完了したのに伴い、「北向資金」(香港市場を通じてA株に流入する資金)も反応し、単日の資金流入としては過去最高を更新した。これはMSCIでのA株のウェイトが不断に拡大するにつれ、パッシブ型かアクティブ型かに関わらず、A株の国際資本市場での地位がますます重要になっていることを意味する。
MSCIの今年のA株ウェイト拡大計画は完了したものの、これは「終わり」ではなく「始まり」だ。MSCIは11月27日早朝に公式サイトで、「一層のA株組み入れを検討しているが、その前に4つの問題解消が必要だ」としている。これも来年のA株組み入れ計画の伏線となる。また来年の3月に、A株はFTSEラッセル指数への組み入れ比率が15%から25%に拡大される。
グローバルインデックスがA株に、平和と勝利の象徴である「オリーブの枝」を差し出し、グローバル資本がA株に注目していることは、中国経済の長期的発展への信頼感を示すとともに、資本市場で近年集中的に実施されている開放措置とも密接な関係がある。
今年に入ってから、資本市場は対外開放に向けて多くの重要なステップを踏み出した。具体的には、◇「滬倫通」(上海・ロンドン・ストックコネクト)の正式実施、◇適格投資家制度に基づく「中日ETF互通」(日中ETFコネクティビティ)の正式スタート、◇適格海外機関投資家(QFII)と人民元適格海外機関投資家(RQFII)の投資枠撤廃、◇H株の「全流通」(H株上場企業の非流通株を流通可能なH株に転換する)改革の全面推進、◇証券会社・商品先物取引会社・ファンド会社の外資持株比率規制の撤廃、◇「海外証券先物取引所駐中国代表機関管理弁法」の発表など。