「中国人はラウンハイムという町を発見した」ドイツ自動車メーカーのオペルがプジョーシトロエングループ(PSA)に買収されたことで、その本社所在地のリューデスハイムの重要性が失われた。ところが隣のラウンハイムは、新たな自動車製造拠点になった。中国大手自動車メーカーの吉利と奇瑞が、ここに欧州本部を設立したのだ。独ディ・ヴェルト紙が伝えた。
中国メーカーは現地で自動車を研究開発するほか、ヘッセン州から欧州市場に攻勢をかけるため、PSAから切られたオペルの元技術者を必要としている。オペルが買収されると、研究開発センターの2000人が職を失い、その一部が中国企業から雇用された。奇瑞の欧州責任者によると、オペルの技術者の協力を受け、奇瑞「Exeed TX」が間もなく欧州で発売される。
吉利は奇瑞の隣に位置する。吉利はボルボとダイムラーに出資しており、ドイツで広く知られている。吉利の欧州責任者は、オペルから人材(特にシャーシ技術)を獲得したと発表した。吉利は来年ラウンハイムで300人を雇用する予定だ。自動車メーカーが高品質のドイツ市場で成功すれば、理論上どの国でも成功を収めることができる。
中国企業を誘致するため、ラウンハイムと隣の2つの町は極東事務協会を共同設立し、中国に事務所を設立した。さらに中国メーカーのパートナーにするため、多くの製造メーカーと交渉している。業界関係者は、現在の流れには希望が持て、ラウンハイムも利益を手にすると見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月18日