これを受け、全国各地で関連政策が相次いで打ち出された。北京や河北省などでは、氷雪観光振興に関する意見が相次いで打ち出されたほか、黒龍江省では、観光客によるトラブルなどに対応するための補償基金「旅遊誠信基金」が設立された。
政策効果があらわれるのに伴い、氷雪観光向けの投資が増え続け、大衆化や大規模化、多様化といった特徴がみられるようになった。前出の『中国氷雪観光の発展に関する報告書(2020)』によると、2018年から2019年までの中国氷雪観光向けの投資額は6000億元を上回った。「南展西拡東進」というウィンタースポーツを南と西と東へ普及させる戦略投資が展開されていることがうかがえる。
政策と投資の両方による後押しで、氷雪観光は昨年に続き今年も人気が高まっている。中国文化観光部データセンターと携程旅行網(トリップドットコム)はこのほど共同でリポートを発表し、2019年11月から2020年1月までの携程が運営するプラットフォームの関連データから次の傾向がうかがえると指摘した。
「中国では氷雪の観光に人気が高まり、消費が高度化しているほか、多くの観光客が高価格帯のカスタマイズツアーなどを選ぶようになった。福建省厦門(アモイ)市と深セン市の2市から訪れる観光客の1人当たりの消費額が6000元を上回ったほか、上海市や広東省珠海市、浙江省杭州市、雲南省昆明市など複数の市からの観光客は5000元を上回った」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月23日