中国国家統計局の統計によると、2019年の中国の国内総生産(GDP)は100兆元の大台に迫った。年間の平均為替レートをもとに計算すると、1人当たりGDPは1万276米ドルで、1万米ドル台に乗った。1人当たりGDPが1万米ドルを超えることは、中規模以上の人口を抱える国にとって重要な節目となる。中国財政科学研究院院長の劉尚希氏は『新華社』の単独取材に対し、1人当たりGDPが1万米ドルを突破したことは中国にとって、総合経済力が以前に比べ飛躍的に向上したことを示しており、歴史的なブレイクスルーになると話した。
1人当たりGDPは各国の経済発展水準を比較する主要指標だ。2001年に1000米ドルだった中国の1人当たりGDPは、それから20年足らずの2019年に1万米ドルまで大幅に増加した。
統計によると、中国の経済総量は1986年に1兆元を、2000年に10兆元を上回った。中国は2010年に世界第2位の経済大国となる。経済総量はここ数年10兆元ずつ増えており、2016年に70兆元を、2017年に80兆元を、2018年に90兆元を超えた。
14億人の人口を抱える大国が1人当たりGDPで1万米ドルを超えたことは、人類史上の奇跡とも言える。「国、社会、人の発展、国民生活の改善、国の総合力は経済成長の基盤となる。この点からみると、1人当たりGDPが1万米ドルを超えたことは、中国の経済力が強くなり、国際的地位も向上したことを意味する」と劉氏は話した。