中国の感染対策情勢は、世界各界から懸念されているほか、世界経済の動向にも影響を及ぼす。独紙『ハンデルスブラット』によると、キール世界経済研究所の専門家は、世界のサプライチェーンは速やかな調整が不可能であり、中国の代わりになれる場所はほとんどないと指摘した。
「新型肺炎の新規患者数の減少に伴い、株価が小幅上昇している」ロイター通信は12日、11日の新たな感染確定数が過去2週間で最も少なかったが、これは中国トップクラスの医療専門家の「4月に終息」という予想を支持し、感染症の経済への影響に関する投資家の懸念を解消したと伝えた。
中国国際問題研究院常務副院長の阮宗沢氏は、「中国経済の世界的な影響と地位はかつてないほど強化されている。中国は世界の産業チェーンで重要な力を発揮する、非常に重要で欠かすことのできない存在だ。中国の春節延長、再稼働の延期により、多くの海外企業の生産に必要な部品が失われ、サプライチェーンに断裂が生じている。そのため中国のUターン・再稼働の進捗は、海外メディア及び国外企業から注目されている」と分析した。
AFP通信の報道によると、ボーイングのバイス・プレジデントのイッサン・ムニール氏は異例とも言える静けさのシンガポール航空ショーにおいて、新型肺炎の感染状況は航空業界及び経済全体に影響を及ぼすと述べた。経済学者のビスワス氏はAFP通信に、「アジア太平洋の航空業は過去10年で、中国の観光及び出張への依存を強めた」と述べた。
阮氏は「我々はグローバル化の時代にあり、中国と世界各国は運命を共にしている。新型肺炎の流行は必然的に世界経済に影響を及ぼす。肝炎対策の最前線である中国は犠牲になりながらも、感染症の世界への拡散を阻止するため重要な貢献を成し遂げた。国際社会は、感染対策も経済・生産の回復も、世界各国が共に対応し、力を一つにし協力する必要があることを認識するべきだ。国際社会は感染対策そのものへの関心を強め、中国の経済回復及び正常な運行に対して理解と支持を示すべきだ」と話した。
スペイン経済紙『El Economista』(電子版)の報道によると、Andbancのチーフエコノミストは「感染のペースが徐々に落ち、中国企業が10日より徐々に生産を再開していることから、中国の経済活動は1カ月内に回復するだろう。感染症がコントロールされれば、中国の経済成長率は通常より上がる可能性がある」と予想した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月18日