利用者の少ない杭州東駅で16日午後10時頃、17番プラットフォームだけがやや活気づいた。駅の職員、人民警察、衛生検疫部門、企業責任者らが、特殊な「帰還者」を待っていた。貴州省出身の杭州で働く労働者300人弱が、全国鉄道初の労働者Uターン専用列車でここに戻るのを待ち構えていた。
企業の操業再開に伴う人材の需要を満たし、Uターン中の感染拡大リスクを引き下げるため、杭州市の関連部門と企業は鉄道部門に対して、感染症の状況が比較的安定している、杭州市で働く人の多い貴州省、河南省、四川省などの地域からUターンする労働者のため、専用列車を確保するよう申請した。
杭州駅の馬鴻副駅長は「この申請は上海局集団公司及び国鉄集団から力強い支持を受けた。特殊な事態について異例を認める原則に基づき、この専用列車の審査・批准期間は15日から20時間に短縮された」と述べた。
交通中枢である杭州駅は、駅の関門を厳しく管理している。駅を出る人全員が赤外線体温計による検温を受けなければならない。公安部門は出口ですべての乗客の身分情報及び健康ナンバーの確認を行う。すべての検査で基準が満たされた人員のみが職場復帰できる。
多くの出稼ぎ労働者を受け入れる浙江省の各地は連日、特別バス・列車、さらにはチャーター機を使い、労働者の職場復帰を支援している。
嘉善県は16日午後、長竜航空のチャーター機を使い、約150人の従業員を1700キロ離れた四川省広元市から浙江省に迎えた。雲南省鎮雄県から出発した、1000人以上の労働者を乗せた大型バスは17日未明、30数時間の長距離移動を経て「五金の都」と呼ばれる永康に次々と到着した。
企業が労働者の職場復帰を希望しているが、感染対策は依然として警戒を緩められない重要段階を迎えている。浙江省政府副秘書長の陳広勝氏は、「労働者のUターンを集中させてはならない。浙江省の生産再開は、感染状況マップに基づきエリア・クラス別で統一的に計画し、合理的なペースを把握する」と表明した。
浙江省発展改革委員会の統計データによると、全省の企業操業再開総合指数は42.4で、一定規模以上工業企業の5割以上、一定規模以上サービス業企業の2割以上が操業再開している。前段階の準備を経て、浙江省の操業再開のペースは今週に入りさらに上がっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月18日