給与と社会保障の「財布」もしっかりとした保障が必要である。国務院常務会議は、地方に財政支援を強化し、基本生活・給与・運営維持の能力を高めるよう求めた。財政部は文書を交付し、「三保」保障責任を強固し、地方の財政資金留用比率を段階的に引き上げ、3月1日から6月末まで、認可済みの各地の同年の留用比率を5ポイント引き上げるよう要求した。中央財政は地方に各項目の移転支出予算をまわし、基本的民生保障能力を強化している。
そのほか、全国総工会は労働者の合法的権益の維持を求める文書を交付し、監督企業に法に基づいて隔離期間、医療期間給与支払い義務を履行し、企業に柔軟な方法で在宅勤務を手配し、通常勤務時間に基づいて給与を支払うよう求めた。
生活の最低ライン維持について、人力資源・社会保障部保険司の桂楨司長は6日の記者会見で、申請・受領ルートのスムーズ化、オンライン手続きの加速、保障範囲の拡大などを通し、失業保険待遇の予定通りの満額支給を維持すると示した。生活が困難な失業者に臨時手当を支給し、感染症流行で失業した人の生活への影響を緩和するという。
医療補償については、中小企業向けの納付猶予政策、企業負担軽減を実施すると同時に、従業員の医療、育児保険待遇を継続し、従業員が医療保障を引き続き受けられるようにする。
年金待遇も同様にしっかりと保障する必要がある。企業社会保険料の段階的減免に関する新政策の影響で、今年の養老保険基金は4700億元以上の収入減となる見通し。しかし、人力資源・社会保障部保険司の聶明隽司長は6日、加入者の年金待遇に影響はなく、個人の社会保障権利が減ることもないと述べた。
それだけでなく、一連の重大措置が次々と打ち出され、介護保障制度の長期継続を保障し、現在だけでなく、長期的に保障される。財政部の劉昆部長は、今年は介護保障レベルを安定的に引き上げ、養老保険の全国統一を加速し、企業従業員の基本養老保険基金の中央調整力を高めると明かした。
聶明隽氏によると、各省は省レベルの一本化に力を入れ、3分の2の省が全省基金統一収支を実現し、残りの省も年内に全省基金統一収支を実現する予定で、省全域での基金配分能力は高まると見られる。
そのほか、今年、基金中央調整比率を昨年の3.5%から4%に引き上げ、調整をより強化する。調整規模は7400億元に達し、省間調整は1700億元超、困難な省の支援も増加する。中央財政は基本養老保険基金への補助をより強化し、地方の各級政府も財政支出構造を調整し、養老保険への補助を強化する、
2019年末時点で、中央レベルで4回にわたり81社の中央企業と中央金融機関の国有資本振り替え作業を実施し、1兆3000億元の国有資本を振り替えた。地方レベルの振り替え作業も進んでいる。そのほか、証券監督管理委員会の閻慶民副主席は、社会保障、保険、年金などの中長期資金の市場参入を奨励・支援し、個人養老金税収繰延口座投資公募基金政策の実施を推し進めると述べた。
聶明隽氏は、「養老保険の全国一本化を含む養老保険の各項目の改革措置は安定して進んでおり、制度を含む奨励メカニズムはより整備され、長短期結合、内外結合、遠近結合などの一連の総合改革措置を通し、養老保険制度の健全かつ安定した運営が可能になる」と述べた。
廈門大学経済学院の孫伝旺教授は『経済参考報』に対し、「中央部門と地方は多方面から感染症抑制と経済安定に取り組み、民生保障に重点を置き、待遇を維持している。育児、教育、介護、雇用、医療、感染予防など、全面的に保障の防衛戦を築いている。これは中国の人民本位の制度の強みであるとともに、予想の安定と民衆の自信の向上を促し、経済の長期的かつ安定的な成長の内生的原動力も強める」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年3月14日