イーロン・マスク氏が公開した脳とデバイスをつなげるシステムが以前、脚光を浴びた。脳とデバイスをつなげるだけではなく、脳と脳の情報伝達を直接実現できればどうなるだろうか。科技日報の記者が24日、北京脳科学・類脳研究センターから入手した情報によると、同センターの羅敏敏氏の実験室は光ファイバー記録及び光遺伝学アクティブ化技術を使い光学脳・脳インターフェースを構築した。2匹のマウスの間で運動情報の高速伝達を実現し、脳・脳インターフェースの個体を跨ぐ正確な動物運動コントロールの可能性を原理上、論証した。研究結果は『中国科学:生命科学』誌に掲載された。
同研究の筆頭著者の盧立輝氏は「近年の研究によると、ある動物の大脳皮質から電気生理学的情報を集め、解読後に電気ショックもしくは経頭蓋磁気刺激技術により別の動物の大脳皮質を刺激することができ、脳・脳インターフェースという概念が掲げられた」と述べた。
「この光学記録・刺激に基づく脳・脳インターフェースは、動物の高度な同時運動を実現した。情報伝達の速度は4.1ビット毎秒に達し、従来の研究より2、3桁改善された」
説明によると、この新型脳・脳インターフェースのメリットは、類似する機能を持つ特定細胞の神経単位の活性を安定的に記録でき、S/N比が高く、操作しやすい点だ。またマルチルート記録の技術の挑戦を回避し、神経情報の解読の難易度を下げることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月25日