感染症の突然の流行は人民の生命と健康を脅かし、中国の自動車産業にも大きな不確定性をもたらした。中国の感染症流行は落ち着きつつあり、操業再開、供給、物流などの面の危機が徐々に緩和される中、欧米では感染が広がり、国内で一旦落ち着いたサプライチェーンに二次ダメージがもたらされている。
江蘇地区の某自動車部品工場の従業員は、国内の感染症流行の影響で、会社の第1四半期の注文は激減し、2月と3月の国内業務は7~8割減少したと明かした。国内の感染症流行が落ち着き、業務を再開し正常に戻りつつある中、海外での流行により国内の自動車サプライチェーンは「弱り目にたたり目」となっている。
『証券日報』の大まかな統計によると、3月31日時点で、欧州、米国、日本、韓国などの自動車製造業が集中する地域で120社以上の自動車工場が操業を停止している。また、フォード、ゼネラルモーターズ、フィアット・クライスラーなどの業界大手は傘下北米工場の操業停止を4月まで延長した。そのほか、トヨタも4月3日に日本国内の多くの生産ラインを停止する。
江蘇地区の某自動車部品工場の従業員は、「世界的な自動車産業の一時休止に伴い、4月以降の大部分の海外からの予約注文がキャンセルされた。貿易業務は同社の売上高の30%前後を占める。海外からの注文の大幅減少はサプライチェーンを通して伝わり、我々の川上の供給業者、特に原材料の需要も減少するだろう」と話した。
自動車サプライチェーンに二次ダメージ
「従業員は戻ったが、注文がキャンセルされた」
圧力はドミノのように伝わり、自動車メーカーの業務再開の難しさと川下の供給業者の注文減少は、最終的に川上の供給業者にダブルのダメージをもたらす。これは国内の中小規模部品メーカーの現状の縮図である。
広州地区の某自動車用ワイヤーハーネス供給業者の責任者は『証券日報』の取材に対し、「我々は自動車サプライチェーンの一部で、自動車メーカーが操業停止または操業再開の延期となり、自動車産業チェーン全体の促進計画に影響が及んだ」と述べた。
リスクに直面する中、各級供給業者は入れ替えになることを望んでおらず、操業再開の保障は多くの供給業者の急務となっている。上述の責任者は、工場が2月に操業を再開してから、ワンシフトで生産し、3月に入ってからは従業員募集に努め、ようやく2交代制に回復したところ。しかし、米国、メキシコ、スペインなどを含む欧米の工場は4月以降の注文をキャンセルした。従業員は戻ったが、注文がキャンセルされた」と話した。