3月の製造業PMIと非製造業PMIはいずれも予想を上回り50以上に回復した。これは企業の生産・経営状況が2月より大幅に改善されたことを意味する。特に企業の従業員の職場復帰率が上がり、就業人員指数も拡張区間に戻り、雇用情勢が好転している。
過半数の企業、生産・経営状況が好転
国家統計局サービス業調査センターと中国物流・調達連合会が昨日発表したデータによると、3月の製造業PMIは前月比16.3ポイント増の52%。非製造業PMIは22.7ポイント増の52.3%。
国家統計局サービス業調査センターの責任者によると、上述した数値の回復は3月の企業生産・経営状況が2月より大幅に好転したことを示している。「3月の製造業PMIは52%で、3月に過半数の企業の生産・経営状況が前月比で改善されたと直観的に理解できる」と述べた。
国務院発展研究センターの研究員である張立群氏は、3月にPMIが大幅に上昇したことは、操業再開の顕著な成果を意味すると述べた。
3月25日現在、全国調達マネージャー調査企業のうち大・中型企業の操業再開率は96.6%で、2月の調査結果より17.7ポイント増加した。うち製造業企業は13.1ポイント増の98.7%。
企業の操業再開の加速は、一連の細分化指標によっても示されている。製造業を見ると、3月には大・中・小型企業のPMIが50以上に戻った。非製造業を見ると、交通運輸、卸売業、銀行業などの操業再開と密接に関わる生産性サービス業のPMIが大幅に上昇した。住民消費の基本的な保障と関連する小売及び郵政業も活況を呈した。
雇用改善はより直観的な、積極的なシグナルだ。各地が感染症緊急対応レベルを引き下げるなか、人員の流動が活発化し、企業の従業員の職場復帰率が上がっている。3月の製造業就業人員指数は2月より19.1ポイント増加し、50.9%に達した。
経済が好転軌道に乗ったかは観察が必要
PMIが拡張区間に戻ったことは、経済回復を意味するのだろうか。
国家統計局サービス業調査センターの責任者によると、PMIが3カ月以上連続で同じ方向に変化した場合に、経済運行の変化傾向を読み取ることができる。1カ月のデータが50以上に戻っただけでは、中国経済が完全に正常な水準に戻り、好転軌道に乗ったとは判断できない。引き続き今後の経過を見守る必要がある。
統計局のデータによると、3月の製造業の新規輸出受注指数は46.4%、輸入指数は48.4%。前月比ではやや上昇しているが、依然として低い水準だ。
国家統計局サービス業調査センターの高級統計士である趙慶河氏は「外部環境を見ると、世界的に感染拡大が加速しており、世界経済・貿易の成長が大きなダメージを受けている。中国経済に新たな厳しい挑戦をもたらした」と述べた。
調査機関は、3月の各種マクロ経済データが改善されると予想した。工業付加価値は前年同期比で増加し、投資・消費の伸び率も反転すると見られる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月4日