自由貿易試験区は貿易会社と外資系企業の集積地で、自由貿易試験区の企業サービスを行うことは、貿易と外資を安定させる重要な意義を持つ。新型コロナウイルス感染の流行後、中国国際貿易促進委員会(貿促会)は、資源の集約による効果的な措置を講じ、11カ所の自由貿易サービスセンターを通じて、貿易投資と商事法律に関するサービスを自由貿易試験区の企業に提供し、企業の防疫対策と営業・生産再開を支えている。
企業の不可抗力事実証明の申請をサポートしている。貿促会は、「新型コロナウイルス感染流行中の貿易会社に適用する不可抗力と情勢変更の制度法律指針」「不可抗力事実証明事例集」などの資料を作成し、企業に不可抗力事実証明サービスを提供することで、企業の損害縮小を後押ししている。
天津市、浙江省、広東省、上海市、四川省の自由貿易サービスセンターはこれまでに、179社の不可抗力事実証明をサポートし、対象となる契約金額は267億5000万元に上った。
知的財産と法律に関するリモートサービスを行っている。感染症の流行後、上海市、浙江省、広東省、天津市、重慶市、四川省の自由貿易サービスセンターは、珠海優力創科技公司を含む123社に知的財産権に関するリモートコンサルティングを行い、645社に法律相談サービスを提供した。浙江省の自由貿易サービスセンターは、感染症予防・抑制に関する「商事法律サービスマニュアル」の作成において舟山市貿促会をサポートすると共に、企業が契約履行問題を適切に処理するのに役立つ商事認定および法律コンサルティングを行う法律相談ホットラインを開設。天津市、福建省、遼寧省、上海市の自由貿易サービスセンターは、68社の設立および変更に関するオンライン手続きをサポートした。
企業の損害と意見・要望に関する調査を続けている。11カ所の自由貿易サービスセンターは、感染症流行による影響、営業・生産の再開と契約履行の状況、サプライチェーンなどに生じた問題を把握し、企業の意見・要望の理解に努めた。自由貿易試験区にある39業界632社に上る貿易会社の営業・生産の再開や貿易の状況を追跡すると共に、企業へ政務情報をタイムリーに伝え、貿易と外資の安定につながるアドバイスを行っている。