3月11日時点で、中国の発売認可を取得した呼吸器は126品種に上る。うち、第3類医療機械管理基準を満たすものは95品種、第2類医療機械管理基準は31種。市場関係者によると、侵襲的呼吸器市場は輸入ブランドを中心とし、侵襲的呼吸器の国内生産はスタートが遅かったが、近年は急成長し、発展途上国の呼吸器市場の30~40%を占める。非侵襲的呼吸器市場は侵襲的呼吸器と比べて生産技術と要求が低いため、国産ブランドは海外ブランドに匹敵し、全国市場の40%(家庭用を含む)を占める。
江蘇魚躍医療設備股フェン有限公司の袁振副社長によると、現在は原材料の供給が制限されているため、生産量は実際の生産能力のわずか3分の1となっている。同社の呼吸器は感染症が流行してから欧州の30国以上に取次販売された。
袁振氏は、「呼吸器のコア部品はターボファン、センサー、チップなどである。これらのコア部品は主に欧米製で、国内にも生産する企業があるが、ファンの騒音、回転速度、センサーの精度、感度は海外の商品と差がある。ターボファンは回転速度と反応速度が速くなければいけない。そうでないと、患者の呼吸数に合わせて圧力を迅速に加減できず、効果的に治療できない」と率直に述べた。
しかし、世界で感染症が蔓延してから、呼吸器の部品供給業者も需要の急増に直面している。これは上流の供給業者の生産能力、サプライチェーン、生産周期に試練をもたらした。
許堅氏は、「自主制御と輸入依存は我々の業界だけでなく、全ての商品が直面する問題である。グローバル化にはグローバル化のメリットがあり、それは分業・協力し、それぞれに長所があること。欧州は精密制御部品の生産に長けているが、中国は射出成形、プラスチック材料、普通電子分野の能力が高い。普段のグローバル化分業レベルがある程度高い場合である。しかし、感染症流行により工場が操業できない国もあり、グローバル化はそれによって制限され、自主制御はこのような状況を回避できる」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年4月18日