2、人民銀行が企業の資金調達コストの引き下げを積極的に推進し、資金調達需要の回復を図ったため。
阮氏は「貸出供給の増加と企業の資金調達需要の回復という、供給と需要の双方が3月の社会融資規模を大幅に押し上げた」と説明した。
第1四半期の貸し出しは、主に実体経済における感染拡大の抑制と操業再開の支援に向けられ、新規貸出額全体の85.1%が企業や公的機関などに投入された。このうち、企業の資金ショートを回避し、流動性をサポートするための短期貸出は前年比で1兆2500億元増加。企業の操業・生産再開を支援するための中長期貸出は前年比で4766億元の大幅増となった。
住宅部門の貸し出しについては、第1四半期(1~3月)は前年同期比6022億元の小幅増にとどまった。阮氏は、新型コロナの影響で個人消費と住宅購入が大幅に減少したことが理由だが、3月はこの傾向に変化がみられるようになったとの見方を示した。3月の住宅部門の貸し出しは大幅に拡大。新規貸出額は9865億元と、前年同期比961億元の大幅増となった。2月が前年割れしたため、3月は前月比で1兆4千億元の大幅増となった。これは金融機関が住宅部門のセンチメント改善を支えた表れであり、センチメントの改善は実体経済の回復に寄与するだろうと述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月19日