総投資額100億米ドルに上るエクソンモービル恵州エチレンプロジェクトが22日、正式に着工した。これは、中国において米国企業が独資で建設する初の重大石油化学プロジェクトだ。
特殊な状況下で特殊な着工セレモニーが行われた。中国の北京と恵州、米国のダラスを結ぶ5Gオンラインビデオを通じて「クラウド着工」が発表された。エクソンモービル(中国)投資有限公司董事長のフェルナンド・バリナ氏は、「投資規模が大きく高い付加価値を持つこのプロジェクトは、同社にとって戦略的な意義があり、双方にとってもメリットがある」と語った。第1期プロジェクトは稼働開始後に毎年390億米ドルの売り上げを見込む。
第1期プロジェクトとして、160万トンエチレン生産設備や、メタロセンポリエチレンおよびポリプロピレン生産設備などが2023年に完成する予定で、その化工製品は工業分野と個人消費財に広く応用される。第1期の竣工・稼働開始時に、第2期の建設が開始される予定となっている。
感染症が流行するなか、中国政府のイノベーション措置が、ボトムラインの堅守と臨機応変の柔軟な対応につながった。プロジェクト審査において、現場ではリモートオフィス、先行受理、承諾制手続きが採用され、防疫対策のカギとなる時期に作業員が不足するなか、工期の延長、物資割当の増加、省内での作業員の動員・採用を通じ、施工担当グループが工期の遅れを取り戻そうとしている。
広東省政府の担当者は、各級政府がエクソンモービルと緊密に連絡を取り合い、感染症流行によってもたらされた困難な試練を効率良く克服していると紹介した。同プロジェクトが約18カ月間で順調に着工へとこぎつけたことは、広東省と中国のスピードを反映している。広東省政府は、引き続き全体の協調を図り、外資プロジェクトの建設と企業の戦略的投資のためにより良いサービスの提供を続ける方針だ。