コロナ後の世界経済、W字回復か=イェール大上席研究員

コロナ後の世界経済、W字回復か=イェール大上席研究員。

タグ:コロナ後の世界経済 W字回復

発信時間:2020-06-10 14:43:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米イェール大学上席研究員、元モルガン・スタンレー・アジア会長のスティーブン・ローチ氏はこのほど新華社の独占インタビューに応じた際に、「新型コロナウイルス感染症は世界経済に重傷を負わせた。コロナ後の世界経済はW字型の成長を呈し、回復の流れは紆余曲折を経ることになるかもしれない」と述べた。

 

 世界銀行は8日に発表した最新の「世界経済見通し」の中で、感染症の衝撃を受け世界のGDPは今年5.2%減少すると予測した。これは第二次大戦後で最も深刻な景気後退だ。

 

 ローチ氏は次のように述べた。

 

 感染症の効果的な抑制後に、世界経済がV字反発もしくはL字型の深い衰退に陥るというよりは、W字型の成長を呈すると言うべきだ。これは世界経済の状況がコロナ後に急速に改善される見通しだが、改善が主に供給側に示され、需要側の活動の正常化に大きな問題が存在するためだ。

 

 通常は抑圧されていた消費の需要が状況の好転に伴い引き出され、経済の力強いV字回復を促すことになる。ところが新型コロナでもこのようになる可能性は低い。消費行動が(感染症の)挑戦に直面し、変化が生じるからだ。

 

 需要側が供給側と足並みを揃えられなければ、世界経済の改善の維持が困難になる。世界経済の回復は直線の成長を示さなくなる。

 

 目下、世界のサプライチェーンに関する懸念は経済的な考慮に基づくものではなく、政治的な目的が大きい。世界のサプライチェーンは世界一体化の重要な特徴だ。数十年の発展により、世界のサプライチェーンはすでに強い依存を形成している。サプライチェーンの形成と切り離しのいずれであっても長い時間がかかり、スムーズな変化は容易なことではない。アップルを例とすると、グローバル企業が世界のサプライチェーンを展開するためには数年かかる。スイッチを切り替えるように資源をこの国から別の国に移すことはできない。

 

 過去30年に渡り、中国は世界のサプライチェーンの中で重要な役割を演じた。米国もしくはその他の国の政府が自国企業を世界、特に中国のサプライチェーンから離脱させ、生産活動を自国市場に戻すよう刺激した場合、企業の生産コストが大幅に拡大する。しかも消費者の支出が拡大し、自国及び世界経済に深刻な結果をもたらす。

 

 世界の主要経済体にとって、世界はすでに変化した。今後の世界の成長は速度ではなく質をより強調することになる。経済成長の質がこれまで以上に重要になる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月10日


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