■海外の生産再開で中国の外需も改善へ
海外の感染拡大による外需の縮小は現在の中国経済にとって不利な要素と考えられている。では今後の外需の動向、そして中国の対外貿易に対するその影響をどう捉えるべきか?
交通銀行金融研究センターの唐建偉氏は、コロナは貿易構造に影響を与えたが、東南アジア諸国連合(ASEAN)はその影響がわりと小さく、すでに中国最大の貿易相手になっているという。税関総署のデータによると、今年に入って5カ月間の中国とASEANの貿易総額は1兆7000億元で4.2%増加し、中国の貿易総額の14.7%を占めた。
また世界の主要経済国も徐々に生産を再開しており、中国の外需改善が見込まれている。
李氏は「新規感染者の減少にともない、欧米の主要経済国が4月下旬から5月上旬にかけて生産を徐々に再開しており、市場も回復傾向にある。今後経済が再び活気を取り戻し、世界経済は上向くだろう。5月以降、世界経済は回復段階に入っている」とし、「海外の生産再開が加速すれば、世界経済が回復し、中国の外需も改善する。そうすれば輸出が上向く下支えになる」と分析する。
証券会社の研究チームは、欧米など先進国の生産再開によって6月には欧米経済が明らかに回復し、外需の「暗黒時期」を抜け出し、中国経済の回復にさらに拍車がかかるだろうとの見通しを示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月11日