新型コロナ禍により、世界の貿易は大きく落ち込み、中国の対外貿易も深層の変革が進んでいる。
最も大きな変化といえば、オフラインからオンラインへのシフトだ。注目される「オンライン広交会」では、対外貿易企業2万6000社がクラウド取引を行った。その公式サイトで数千・1万以上の貿易企業が24時間体制で海外の顧客に向けてライブ販売する光景は、ライブ販売になじんでいる人たちにとってもなかなか目を見張るものがある。
ライブ販売の商品は、掘削機からヒマワリの種まで網羅しており、貧困地域の製品も多い。浙江省旭日工貿有限公司の楊慶国会長は、「広交会のプラットフォームを通じて、本社の公式サイトでも専門的な顧客の登録数が倍増し、今後の注文の増加につながる。対外貿易企業のオンライン販売は、感染症流行中の現実的な対応であり、モデルグレードアップの道でもある」と話す。
対外貿易のもう一つの大きな変化は、輸出一筋から国内販売に転じることだ。
関係者によると、これまでの国内販売への転向を考えると、税収・監督管理・品質基準の違いなどの問題に悩み、足踏みしていた。今は心配事がまったくないとはいえないが、少なくともなにも構わずに挑戦したい気持ちになる。
もう一つ大きな変化がある。それは一騎打ちから一枚岩になることへの変化だ。
市場の冷え込みが深刻化するほど、一枚岩になって頑張る必要がある。地域ごとに団結している企業もあれば、産業チェーン・サプライチェーンごとに提携する企業もある。「シェア注文」「シェア工場」「シェア労働者」などの形により、リスクにともに対応し、コストダウンを求めている。
輸出還付税の給付を加速し、企業への貸付規模を拡大し、大型ECサイトにより中小・零細貿易企業への直接貸し付け業務を強化し、中欧班列などの貨物輸送ルートの能力を向上させ、国際サプライチェーンの安定を支持し、生産・営業回復をサポートするなど、中国政府は一連の措置を打ち出し、対外貿易の基盤及び世界産業チェーン・サプライチェーンの安定を維持し、貿易の新たな様式を形成しながら経済発展の新動力を育てていく。これは深い変革の中で対外貿易が品質の高い発展に邁進する保証になっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月11日