米cnbcの7月2日の報道によると、今年上半期、大中華圏の新規株式公開(IPO)は、その他の地区が新型コロナウイルス感染症で下降傾向にあるのと正反対の状況となった。
世界四大会計事務所の1つであるアーンスト・アンド・ヤング(ey)のデータによると、今年上半期、大中華圏の上場件数は前年同期比29%増加し、資金調達額は72%増加した。上場件数と資金調達額は、香港と上海両証券取引所がリードした。
反対に、その他の地区の上場件数と資金調達額は前年同期と比べて大幅に減少した。
アメリカ州の上場件数と資金調達額は30%減少した。同時に、ヨーロッパは上場件数が47%、資金調達額が48%とそれぞれ減少した。
アーンスト・アンド・ヤングはリポートで「2020年上半期のIPO活動は新型コロナウイルス感染症による影響が大きかった」と指摘した。
しかし、アジア・太平洋地域全体は例外で、上場件数と資金調達額はそれぞれ2%と56%増加した。
「上海証券取引所の科創板取引の活発さと香港証券取引所の大規模IPOが増加を後押しした」。「米国で上場したいくつかの中国のハイテク企業大手も香港での上場準備を開始した」という。
先月、中国ゲーム大手の網易が香港での上場を果たし、210億9000万香港ドル(約27億ドル)を調達した。
また、中国電子商取引大手の京東も6月に香港証券取引所に上場し、300億5000万香港ドルを調達した。
アナリストは、今後より多くの米国上場の中国企業が香港あるいは中国内陸部に回帰するだろうと話す。
「中国企業の米国上場関連の規定に変化が現れる可能性があり、これは中国内陸部と香港のIPOの活発さにつながるだろう」と、アーンスト・アンド・ヤングはリポートで述べた。
アーンスト・アンド・ヤングのリポートによると、138社の企業が香港証券取引所に上場申請を提出している。「ふさわしい時期に香港IPOを本格的に始動させる」と、これら企業は意気込みを示した。
香港で、ハイテクは資金を最も多く引きつける三大業種の1つだ。その他の2つは医療・保健と不動産だ。
「ハイテク企業の上場件数は引き続きリードするだろう。ハイテクは中国経済発展の重要なけん引力であるからだ」とアーンスト・アンド・ヤングは指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月19日