ロイター通信の8月4日の報道によると、IMFは現地時間4日、貿易伸び率の鈍化に伴い、昨年の世界の経常収支不均衡は縮小し、新型コロナウイルス感染症の流行により2020年はさらに縮小するとみられるが、一部の大口商品輸出国と観光業に依存する国は経常収支赤字に切り替える可能性があると示した。
IMFが世界主要30経済圏の通貨と不均衡状況をまとめた『対外セクター報告書』によると、昨年の経常収支残高が世界国内総生産(GDP)に占める割合は2.9%で、0.2ポイント低下した。
IMFは、2020年の経常収支残高のこの割合はさらに0.3ポイント縮小すると予想。多くの国が大規模な財政・通貨刺激策を実施し、貿易の圧力も続いていることが原因の1つだという。
IMFチーフエコノミストのギータ・ゴピナート氏はオンライン中継での報告で、「主要大口商品輸出国は経常収支が巨額な黒字から深刻な赤字に転じている点に目を向けるべき」と述べた。