IMFは、原油価格と需要の大幅低下により、昨年は経常収支黒字の対GDP比が5.9%だったサウジアラビアは、今年4.9%の赤字になると予想。また報告は、観光業に依存するタイとマレーシアの経常収支黒字は2020年に大幅に減少する見通しだとした。
IMFによると、昨年の米ドル換算の経常収支赤字の対GDP比は2.3%で経済のファンダメンタルズの要求をやや下回り、今年は2.0%に縮小する見通し。しかし報告は、昨年の米ドルの実質実効為替レートは約11%高く評価されていると指摘した。
イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙ウェブ版の8月4日の記事によると、IMFは4日、新型コロナウイルス感染症の新たな大規模流行により新興経済圏と発展途上圏で対外債務リスクが高まる可能性があり、これらの経済圏は資本の突然の流出の影響を受けやすいと警告した。
IMFはグローバル・インバランスに関する年度評価報告の中で、ノルウェー、ロシア、サウジアラビアなどの石油輸出国では損失がGDPの3%を超え、コスタリカ、モロッコ、ポルトガルなどの国では観光収入の損失がGDPの2%を超える可能性があり、海外送金の減少はグアテマラ、パキスタン、エジプトなどの国に深刻なダメージを与えるとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年8月7日