新型コロナウイルス感染が世界的に広がる中、世界経済が大きく衰退すると同時に自国中心主義と保護貿易主義が台頭し、投資リスクは増え続けている。これが中国の外資導入に影響を及ぼし、中国市場の外資に対する魅力が失われるのではないかと心配する声も上がっている。
各種の不利な要因に直面しているが、中国が依然として世界各国の投資家にとって投資と起業のホットスポットであることは事実が証明している。
中国商務部の統計によると、今年に入ってから中国の外資導入額は伸び率がマイナスからプラスに転じ、全体的に想定を上回っている。7月の全国外資使用額は前年同期比15.8%増の634億7000万元で、単月の伸び率が4カ月連続でプラスとなった。国際連合貿易開発会議(UNCTAD)が今年の世界の外国直接投資額は前年に比べ40%減少し、ここ数年では最も低い水準になると予測する中、プラスの伸び率を達成するのは容易ではない。
ますます多くの外資企業が中国へ「駆け足」で来ている。スターバックス、コストコ、テスラなど米国資本の大規模プロジェクトに資金が投じられていることは、中国市場に対する米国の投資家と企業の確信を示している。米中貿易委員会が最近発表したリポートによれば、調査対象となった米国企業の91%が中国事業で利益を保ったほか、83%が中国をグローバル戦略の中で最も重要な市場もしくはトップ5市場の一つと考えており、70%近くが向こう5年にわたる中国ビジネスの見通しに楽観的な見方を示した。ここから分かるように、クロスボーダー企業は依然として中国市場に大きな確信を抱いている。