中国国家統計局は先ごろ、2020年の国民経済統計を発表した。南アフリカ外務省アジア地区事務副局長のスクラール氏は『経済日報』記者の取材に対し、厳しい試練に直面する中、2020年の中国経済のパフォーマンスは目を見張るもので、中国は貧困脱却の取り組みを予定通り進め、社会と民生の安定を保ったと話した。中国が再び世界経済回復のエンジンとなり、南アフリカと中国の感染症抑制および経済・貿易をめぐる協力が強化されることに期待を示している。
「中国は2020年のGDPが前年比2.3%増となり、プラス成長を果たした世界で唯一の主要国となる見通しだ。これは簡単なことではない」。同氏は中国が比較的早期に新型コロナウイルス感染流行の影響を受けたが、厳格な措置で感染症の蔓延を抑え、防疫を常態化させながら営業と生産の再開を進めたと評価している。
また、2020年は中国経済が発展する外部環境に新しい変化があったと分析。一つは、各国が封鎖措置を講じ、多くの現地企業が感染症流行によって倒産したため中国経済の外需が減退したこと。一方、自国中心主義と「覇凌主義(パワハラ的な他国干渉)」が流行り、特にテクノロジーの分野で中国企業と経済の発展を阻害しようする一方的な制裁が行われた。
「国内外の厳しい試練にも関わらず、中国経済は2020年第1四半期に減速したのみで、1-9月の経済統計はマイナスからプラスに転じた」。同氏はこの実績が中国経済の実力と粘り強さを示していると強調している。
2020年に中国が予定通り貧困脱却の目標を達成したことについて、「国民中心」の発展理念を体現しているとの見解を示した。中国が就業情勢を全体的に安定させたことについては、大多数の国家が失業の難題に直面している中では際立った成果と評価。「これが基本的民生を保障するだけでなく、2020年の中国経済成長も促進した」としている。