今年上半期(1~6月)の中国と中南米諸国との貿易統計がこのほど発表され、二国間の経済・貿易協力の好調さが明らかになった。専門家らは、新型コロナウイルスが感染拡大する中で中国・南米の経済・貿易が増加基調を保ったことについて、二国間協力の力強い活力と大きな潜在力を反映しているとの見方を示した。中国の対外開放の拡大と貿易構造の最適化が続いたことで、二国間貿易を安定させ、世界貿易という「巨大市場」を安定させる上で重要な役割を果たしてきた。
中国の税関総署が今月発表した統計によると、今年上半期の中国・中南米とカリブ地域との輸出入額は、前年同期比45.6%増の約2030億ドルに上った。
ブラジル南東部ミナスジェライス州地域経済協議会のタニア・テイシェイラ会長は、中国は国内の経済発展を効果的に促進するだけでなく、南米を含む世界市場をけん引したことで、世界貿易で大きな役割を果たしてきた。
中国税関総署の統計によると、中国と南米最大の経済大国であるブラジルとの貿易総額は、上半期に42.8%増加した。ブラジル・中国研究センターの創設者で、パラナ連邦大学の教授でもあるダミアン・カストロ氏は、今年上半期の中国経済の優れたパフォーマンスは、ブラジルの貿易に好影響を与えていると語った。
中国商務部アメリカ・オセアニアの彭濤副司長は、 南米企業は近年、中国国際輸入博覧会などの催しに積極的に参加しており、中国と南米間の貿易構造の最適化が続くなど、貿易取引や資金の流通はより幅広く円滑になってきていると説明。
足元で南米は中国にとって2番目に大きな対外投資先であり、国際的な生産提携を結ぶ上で重要な相手国となっている。中国商務部の統計によると、今年1~5月の中国から中南米への直接投資額は前年比40%増の103億8千万ドルに上った。