各自動車メーカーは「金の9月、銀の10月」に向け引き続き攻勢をかけている。中国自動車産業の無数の関係者による「自動車輸入国から輸出国へ」という夢が、徐々に実現に向かっているように見える。海外の新型コロナウイルスの衝撃、自動車用半導体の不足といった不利な条件がありながら、中国の自動車輸出は逆境の中で成長を実現した。
中国汽車工業協会(以下「同協会」)が発表したデータによると、国内自動車企業の8月の輸出台数は前月比7.5%増、前年同月比160%増の18万7000台だった。税関の統計によると、今年1−8月の自動車輸出台数は前年同期比117.5%増の131万8000台、金額は111.1%増の1377億元で、昨年通年の水準を上回り、いずれも同期としては過去最高だった。
商務部が16日に開いた定例会見において、商務部財務司副司長で報道官の束珏婷氏は、「中国の自動車は近年、品質、技術、ブランドサービスの水準が持続的に向上している。国際的な競争力が徐々に強化され、輸出の伸び率が高い。中国の自動車輸出の急増には、主に次の3つのけん引力がある。まずは世界の自動車市場の回復で、次に新エネ車の顕著な輸出けん引力で、それから中国自動車企業の国際的な競争力の持続的な向上で、ブランドの国際的な影響力の拡大が続いている」と述べた。
自動車市場の毎年の「金の9月、銀の10月」は、中国経済の強靭性と活力を裏付ける。安定しつつ拡大する自動車輸出は、中国の自動車産業、さらには中国経済の「安定」の基礎、「前進」の要素の持続的な蓄積を意味している。同時に高品質発展の構造の構築ペースも上がっている。
新エネ車の輸出けん引力が日増しに顕著になっている。自主ブランド企業は新エネ車の販売に力を入れると同時に、海外市場での事業展開を急いでいる。その一方でテスラなどの一部の外資系企業が対中投資を拡大し、新エネ車輸出拠点を作っている。