時速350キロメートルで走る高速鉄道の列車に初めて5G超高精細スタジオが設置され、北京冬季五輪のために製造された「復興号」ベースの新型五輪モデルスマート高速鉄道「瑞雪迎春」号が登場した。冬季五輪の輸送を保証し、スマート化と人に優しい輸送を完全に融合させている。中国新聞網が伝えた。
北京・張家口の鉄道交通サービス保証についての記者会見が6日午前に2022北京ニュースセンターで行われた。中国鉄路北京局集団有限公司車両部の賈潞シニアエンジニアは記者会見で、この列車に応用されたさまざまな新技術を紹介した。
賈氏によると、「瑞雪迎春」号の外観には「めでたい雪の中で春を迎える」をテーマにしたイラストが塗装され、冬季五輪のテーマを際立たせている。列車は8両編成で、ビジネス席、一等席、二等席、レストラン・バーエリアがある。メディア関係者のニーズに応えるため、5号車にメディア作業エリアを設置し、事務机12台や海外規格対応のコンセント、ワゴンテーブルなどの設備が用意されている。
賈氏は、「高速鉄道『瑞雪迎春』号には、5G超高精細スタジオを設置するというこれまでにない設計が行われた。8号車の二等席があった場所を利用して、スタジオエリアと指揮エリアを設計・設置したほか、安定した電力供給とネットワーク環境を提供し、運転室に景観ポジションを設置し、他の車両で使用する移動撮影のポジションに合わせた」と説明した。
ここは時速350キロメートルで走る高速鉄道に世界で初めて設置された5G超高精細スタジオだ。今年1月6日の正式開通以来、中央広播電視総台はここで生放送を行い、各チャンネルの番組制作を保証し、累計91.5時間分の番組が制作された。
車内サービスがよりスマート化したことも、「瑞雪迎春」号の注目点の1つだ。北京と張家口を結ぶ京張高速鉄道が開通して運行を開始すると、この列車に乗って崇礼エリアに出かけ、レジャーでスキーをする人がどんどん増えていった。
スキー愛好者のアクセスを便利にするため、「瑞雪迎春」号の1・4・8号車にはスキー用具を置くラックが設置された。特殊なニーズのある乗客の移動を円滑にするため、バリアフリー車両が設けられ、車いすエリア、バリアフリートイレ、乗降補助装置が用意され、冬季五輪のニーズに応えている。
このほか、車内のトイレにはスマート照明機能が備わり、人が入ると感知して自動的に明かりが付き、人が出ると30秒後に自動的に明かりが消える。空調ユニットにはインバーター技術が採用され、可変電圧可変周波数制御によって冷房能力をコントロールし、乗車時の快適さを向上させ、省エネ効果もより高めた。給水衛生システムには回収した水の再利用機能を採用し、水の使用量を10%前後節約することができた。こうした列車の省エネ・節水設計は、「グリーン」という冬季五輪の開催理念に合致している。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年2月8日