感染症による封鎖が短期的に企業を失望させるかはさておき、中国は依然として世界のサプライチェーンを掌握している。企業とアナリストは長年に渡り、中国からの工場移設の問題について議論してきた(特に人件費の高騰と、米中貿易関係の悪化の後)。ベトナムからの輸出が激増しており、これはサプライチェーンが中国から離れていることを意味するとの声もある。EIU(英エコノミストのシンクタンク)の国際貿易担当のニック・マーロウ氏は、「サプライチェーンの多様化の問題は非常に複雑だ。議論されることも多いが、実行が困難であると気づくことが多い」と述べた。米CNBC(ウェブサイト)が伝えた。
S&Pグローバル・レーティングの駐シンガポール経済学者のVishrut Rana氏は、「ベトナムはすでにコンシューマー電子機器の重要な供給拠点になっている」と述べた。しかし金融データサービス業者のWindのデータによると、ベトナムの今年4月の輸出額は332億6000万ドルで、同月の中国(2736億2000万ドル)の約8分の1のみだった。Rana氏は、「中国現地の製造業の移転が、中国のサプライチェーン全体における地位を変える可能性は低い。中国は依然としてアジア太平洋地域の電子製品ネットワークの中心にある」と述べた。
中国商務部の先週木曜日の発表によると、海外の今年1−4月の対中直接投資は前年同期比26.1%増の744億7000万ドルにのぼった。ドイツからの投資額は80.4%増、米国からは53.2%増。その一方でWindのデータによると、海外の今年1−4月の対ベトナム直接投資は前年同期比56%減の37億ドルで、米国からの直接投資は14%減となった。Rana氏は、「中国以外のサプライチェーンは現在、規模的にも範囲的にも中国の比ではない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月18日