#今のアイス価格はありえない#——この話題をめぐり、微博(ウェイボー)でネットユーザーたちが熱い議論を繰り広げた。アイスはなぜどんどん高級路線を歩むのか。手が出せなくなるのではないか。
数日前、北京の張さんは友だちと団地近くの小型スーパーでアイスを2つ買った。値段をよく見ないでレジに持っていったところ、1個16元(約314円)と言われて目を丸くした。しかし友人の前でメンツを失わないように、思い切ってこの高額アイスを購入したという。
最近、北京のコンビニでは5元(約98円)以上するアイスが主力商品で、カップアイスの中には1個数十元するものもある。中でも夢龍(MAGNUM)、和路雪(Wall's)、鐘薛高などのブランドは1個10元(約196円)以上する商品が中心で、20元(約392円)を超えるものもある。その一方で安いアイスはほとんど見かけなくなった。またECプラットフォームでは人気商品の表示価格は1個30元(約588円)で、さらに高い商品もある。
ネットユーザーの次の言葉がアイスをめぐる状況をよく表わしている。「暑さをしのぐもののはずなのに、食べたら3日間はサイフが火の車だ」。
アイスがますます高級路線化する背景を考えると、原材料コストの持続的な上昇が重要な原因の1つかもしれないと考えられる。統計によれば、2008年から2020年までの間に、製造に必要な牛乳やクリームなどの原材料価格が約80%上昇したという。
その一方でブランドが高級商品をめぐって競争するようになり、スクロースフリー、生乳の使用などの高品質で健康をコンセプトにする商品もアイス価格を引き上げた。
しかし業界関係者は、「1個数十元もするネットで人気のアイスは、使っている原材料もコストも実は普通のアイスと大して変わらない」と明かす。
この点について中国食品産業アナリストの朱丹蓬氏も、「一般的に言って、アイスの製造コストはそれほど高くない。一部の商品があれほど高い価格で売られているのは、社交的な属性や感情的なニーズなどの付加価値を与えられていることがより大きな原因だ」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年6月7日